歯周病とは、歯周組織の病気で細菌によって引き起こされる感染症です。

感染症が悪化すると、歯茎が腐敗し歯が抜け落ちます。

実は、日本人の半数が歯周病にかかっているというデーターもあり、健康のため、美容のために口腔ケアは力を入れていきたいところです。

歯周病の進行状況


歯周病の具合がひどくならないと痛みなどを感じにくく自覚しにくいという特徴を持ちます。

ですから、痛みが出る前に日ごろから歯茎のチェックを行う必要があります。

歯周病の症状は初期の段階では赤く炎症を起こす程度で、徐々に歯と歯茎の間の溝が深くなります。

悪化していくと、歯がぐらぐら動いて口臭が酷くなり、 膿が酷くなって少しのことで出血するようになってしまい、歯がしみたり口の中が粘つくなどの症状が現れた後、 象牙質知覚過敏症が引き起こされて最後には歯が抜け落ちてしまいます。

加齢と歯周病の関係

近年、若年層の歯周病が増えていると言われていますが、年齢を重ねるごとに歯周病の罹患者が増えていくことは事実であり、加齢と歯周病の関係性は否定できません。

では、何故、年齢を重ねると歯周病の罹患率が上がるのでしょうか?

原因は、免疫力の低下であるといわれています。私たちの口の中には多くの微生物や微生物が産出する毒素などが存在しています。
年齢が若い頃であれば、害を及ぼすものに抵抗する免疫力を十分に保つことができますが、年齢を重ねると免疫力が低下し、歯周病を発症してしまうことがあるのです。

統計的には40代半ば頃から歯周病によって歯を失う人が急増するようですが、すべての人が歯周病を発症するわけではありません。
また、発症したとしても歯周病は細菌感染症のひとつであり、早期発見、早期治療によって進行を防ぐと共に完治が可能な病気なのです。

年を取ったら歯周病にかかるもの、歯が抜けてしまうものと諦めることなく、免疫力アップのための食生活や適度な運動、適切な口腔ケアを行い、歯周病予防に努めませんか?

歯周病の予防はできる?


予防するためには何よりも歯磨きが大切で、歯磨きをしたら飲食は行なわない歯磨きは十分な時間をかけて行なうなどの日常的なケアが必要です。

特に最近は歯間ブラシが歯周病ケアには有効とされ、歯間ブラシ後の洗口液の使用は歯の隙間に有効成分を行き渡らせる、歯周病予防に非常に良い方法と言われています。

また、歯科で定期的に健診を受けて歯垢をクリーニングすることなども有効です。

尚、歯周病はウィルス性の感染症なので人から人への唾液をかいして移る病気になるので、歯ブラシの共用は危険です。

歯周病の再発を予防するには?


歯周病に再発しないようにするためには、細菌を増殖させないように予防することが要求されます。

一般的に食べかすなどの細菌は付着して8時間で増殖が始まり、24時間経つと歯ぐきの影響を与え始めるといわれています。

そのことからメンテナンスは24時間に1回の歯磨きなどでよいのではないかということになりますが、 ですが実際には磨き残しなどがあって24時間に1回のメンテナンスではプラークコントロールをしていくことが難しいとされています。

細菌は目に見えず、歯ブラシのとどきにくい場所にあるものはしっかりと落とすことが難しいので、そのためマメに歯磨きなどのケアをすることが望ましいとされています。

また1度歯周病になった人はブラッシングなどのケアが適正にできていないことが考えられますので、 再発させないために歯科医院などの医療機関の予防歯科を定期的に受診して、歯や歯ぐきの健康状態をチェックしてもらい、家でやっているケアが適切であるか確認していき、 問題があれば修正していくことが望まれます。

歯周病の再発を予防する食生活

歯周病を予防するためには、プラークをきちんと除去することに限ります。
そのために気をつけなければならないことは食生活です。

甘いものを食べ過ぎると、細菌が繁殖しやすく、プラークを作る原因となってしまいます。
プラークをつきにくくするには、食物線維がおすすめです。

食物繊維には、口の中を清潔に保つ作用がありますので、食物繊維が豊富な野菜や海藻類など積極的に摂取するようにしましょう。

またカルシウムも歯や骨の強化には必要不可欠な成分ですので、乳製品や大豆製品などをとるように心がけてください。

歯周病予防に有効な歯ぎしり予防

睡眠中の歯ぎしりの原因は、飲酒、喫煙、カフェイン摂取など嗜好品によるものや、内服薬、ストレス、遺伝など様々なものが指摘されていますが、 詳しい原因は分かっていません。

歯ぎしりをする際には大きな強い力がかかっており、歯が砕けるように削れてしまったり、神経を刺激して知覚過敏や神経が死んでしまうことも考えられます。

また、影響を与えるのは歯だけではなく、歯周病にも大きな影響を与えてしまうといわれています。
それは、歯を食いしばったり歯ぎしりをすることで、血液循環が悪化したり血管組織が破壊されてしまうことがあるためです。

さらには歯周病で炎症を起こしている場合、歯肉に過度の力が加わることで、歯周病が重症化するといわれています。
睡眠中の無意識状態の中で行われる歯ぎしりを止めることは難しいことです。
一般的にはマウスピースを使って、できるだけ歯に負担をかけないようにしたり、力を分散させるといった対処療法がとられています。

もしも、目覚めの時に顎のだるさを感じたり、噛むと痛い、違和感がある、 何もしていないのに歯が割れたり欠けることがあるという場合には歯科医院で相談するようにしましょう。

歯周病予防に有効なブリッジの手入れ

ブリッジとは、虫歯や抜歯などによって失った歯を補うために行われる治療方法のことです。
失った歯の前後の歯を削って橋を渡すようにつなぐことからこの名がつけられました。
つまり、3本の歯が一体化している状態にあるためブリッジが使われている部分は歯間ブラシを使用することができません。

また、ブリッジ自体が特殊な形をしているため、特に汚れが溜まりやすくなっていることから口臭や歯周病の原因となってしまうことが多くあります。
そこで、正しいケア方法を身につける必要があります。まず、通常の歯ブラシで汚れを取り除きます。
ブリッジ部分は細かく歯ブラシを動かしたりやわらかめの毛のブラシを使用するといいでしょう。

次に、歯間ブラシを使用して歯茎との境目を念入りに汚れを取り除きます。歯間ブラシはさまざまなサイズのものがあるため、自分に合ったものを使用します。
さらには専門的なケアを行うためにも定期的に歯科を受診してお手入れに努めることで、歯周病予防をしましょう。

歯周病予防に有効な入れ歯の手入れ

自分の歯を失ってしまった場合に使用される入れ歯。
自分の歯がなくなってしまったとしても、歯周病を発症するリスクが下がるわけではありません。
では、歯周病を予防するためにはどのようなケア方法があるのでしょうか?

入れ歯の場合は歯茎に食べかすやプラークが付着していることがあるため、入れ歯を外した後はうがいをするようにしましょう。
はずした入れ歯は、ヌメリや食べ物のかすを水で洗い流します。次にブラッシングをします。使用するのは歯ブラシのみです。
歯磨き粉には研磨剤が使用されているため、入れ歯を傷つけて細菌が発生しやすくなるため注意しましょう。
その後、水洗いをして水を入れた容器で保管するようにします。また、入れ歯洗浄剤を使用することでより効果的なケアを行うことができます。

入れ歯洗浄剤を使用する際にも、必ずブラッシングを行うようにしましょう。
尚、部分入れ歯の場合はバネをかけていることがあるため、汚れが溜まりやすくなっています。
そのため、より丁寧にケアする必要があります。

歯周病検査の方法

歯周病の検査では歯周ポケットの深さを測り、3㎜を超えると歯周病の疑いがあると診断されます。

この深さを測る検査をプロービングといい、ポケットプローブという器具を使って行っていきます。

ポケットプローブは先が丸い針になっており、目盛りがついています。

これを歯一本につき、4~6箇所に差し込み、歯周ポケットの深さと出血の有無を調べていきます。

痛みを伴いそうな検査ですが、健康な歯肉であれば痛みはほとんどありません。

また歯周病は、歯茎がどんどん下がってきます。
そのため歯が安定しなくなりますので、歯のぐらつき程度も測定していきます。

さらにエックス線撮影で、眼では確認できない歯を支えている骨の状態を調べるために行います。

これらの検査で歯周病を発症しているか、またどの程度進行しているかを診断することができます。

歯周病は軽度なら簡単に治る?

歯周病は治療しなければ、どんどん進行する病気です。
重度になれば治療も大変ですし、時間もかかります。

しかし初期の段階で気がつけばセルフケアで改善させることができる病気です。
セルフケアとは歯磨きのことで 歯磨きを徹底的に行うだけで改善できるのですから是非行いましょう。

まず 食事をしたら必ず歯磨きを行います。
歯ブラシだけでは届きにくい歯と歯の間の汚れは、歯間ブラシやデンタルフロスを使い、すみずみまで時間をかけて磨きます。
とにかく歯石を作らない事です。

正しいブラッシングが大事

磨いても間違った歯磨きの方法では、歯垢がきちんと落とせていない場合もあります。

まずは歯ブラシの選び方ですが、硬さは普通もしくは軟らかめを選んでください。

硬すぎる歯ブラシでは、歯肉を痛める可能性があります。

歯ブラシは力が入り過ぎないよう、鉛筆と同じように持ってください。

力が入り過ぎると、歯ブラシの毛先が広がり、磨き残しの原因となります。

そして磨く際は、歯1本に対し20回以上、細かく振動させてください。

毎日丁寧に磨くことで、軽度の歯周病は改善できますし、再発防止にも有効です。

入れ歯しか選択できなくなるかも?


昔は歯が抜けると入れ歯しか手段がありませんでしたが、最近は口腔外科治療により義歯を入れ、まるで自分の歯を再現できたような感覚を取り戻せるインプラントが人気です。

ただ、このインプラント、義歯を入れ込むため歯茎の下にある顎の骨にボルトの穴を開ける必要があります
そのためには、健康な歯茎と顎の骨が絶対条件になるのですが、歯周病は歯茎と骨を溶かす病気なので、歯周病により歯が抜けた場合はインプラントさえ埋め込むことができないことがあります。

つまり、総入れ歯か部分入れ歯の選択しかできない可能性をもたらすのが歯周病です。

今は、保険適用外の入れ歯であれば、自分にジャストフィットする良い入れ歯も多くなりましたが、インプラントに比べると生活をしていく上で不具合も多いようです。

慢性辺縁性歯周炎とは

歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれる歯茎の病気ですが、慢性辺縁歯周炎と根尖性歯周炎の2つに大きく分けることができます。
いくつかの繊維で構成され、歯と歯をつないだり、歯の周りを囲んで菌などから歯を守る役割を担っている部位を辺縁歯肉といいます。
慢性辺縁性歯周炎では、この部分が慢性的に軽度の発赤や腫れを引き起こしている歯肉の炎症が進行して、その症状の範囲が広がったり、 炎症の程度が増悪してしまった状態にあります。

さらに、深部の歯周組織まで達して歯槽骨まで吸収されている状況となり、歯周ポケットから膿が排出されたり、歯がぐらつくようになることもあります。
場合によっては痛みを伴うこともあり、これらの状態に達すると、ようやく歯肉炎が症状として現われるようになりますが、手遅れになってしまうこともあります。

そのため、歯磨きなどのセルフケアはもちろんですが、日常的に自分の歯茎を確認し、歯肉の色に異常を感じた場合には早めに歯科医院で治療をするようにしましょう。